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シカ

夏の日、八ヶ岳の山麓をトレッキングしてきました。
昔、中学生の頃、この道を登って様々な高山蝶に出会った道の下半分のコースです。
歩き始めてすぐ、異変を感じました。
木の皮が剥がれています。
木の年輪の成長点は皮のすぐ下にあります。養分の貯蔵、移動をしているのもそのあたりです。ですから、皮を剥がれた木は、枯れてしまいます。
木の皮を剥ぐ動物は二種類、シカとクマです。
クマなら、こんなものではないでしょう。もっと被害は激しいはずです。爪痕も見つかりません。
これはシカでしょう。
シカは、冬の餌として木の皮を剥いで食べることもありますが(バンビの映画を見てください)、雄が角をこすりつけて皮を剥ぐこともあります。その場合は、遊びのようなものです。

bsikadeer.jpg

しばらく登ると、さらに目を疑う光景が広がっていました。
一面のイネ科草本の草原。
八ヶ岳は火山故に頻繁に崩壊します。
その崩壊地には様々な草本が咲き乱れ、やがてダケカンバやヤマハンノキなどの明るい場所をこのむ木の稚樹が育って森林に戻ります。
ところが、ここには花の咲く植物が全くありません。
これは多分シカの仕業です。
花の咲く植物は、成長点が茎の先端にあります。
それゆえ、シカに食べられてしまうと簡単には回復できません。
一方、イネ科は成長点が地表付近にあり、繰り返しの採食にも耐えてすぐに成長することができます。
そう、ここはシカが作った自然の牧場なのです。
しかし、これでは生物多様性は望むべくもありません。

bP8120044.jpg

今日はもう出会いはないかと思っていたところ、高山蝶ベニヒカゲが現れました。
ベニヒカゲの食草はイネ科草本。
イネ科草本と行っても、色々な種類があるので、ベニヒカゲの食草が増えているのかどうかわかりませんが、ここではベニヒカゲは少ない蝶でした。
きっと、環境はあまり良くないのでしょう。
ベニヒカゲは産地に寄っては多産するので、高山蝶の中では軽視されることもあります。
でも、緑の舞台の中では主役の風情がありました。

bP8130416.jpg

それにしても、この隣の谷には、北側も南側も5年くらい前まで入っていました。
あのころ、こういう状況はありませんでした。
ここ数年で、事態が深刻化したのでしょうか。
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コメント

鹿の食害の深刻さは先日、ラジオでもやっていました。
私が先日歩いたところも、このあたりですよね
あちこち車で周っても、とにかく花が無い、
花があるのは人の手の入る田園周りくらいでした。
そういえば昨年も山梨を回って、同じような印象を受けたっけ、、
なんでこんなに花が無いんだろうって。
ベニヒカゲの食草は、そうなんですね・・・
信州でシカの被害が深刻なのは冬場に雪を溶かす塩を
食べて生き延びるからとか、ラジオで言ってました。
いろいろ考えさせられました。
拍手☆

シカが増えたのは、狩猟人口が激減しているのと、密猟がなくなったのと、付け加えるならオオカミや野犬(山犬)がいなくなったことなどでしょうね。

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